ブラックジャックカードカウンティング

先日つきあいのある編集者Aから、ブラックジャックについて執筆してほしいという依頼があった。僕はすでにライターとして独立していて自由気ままにインターネットで仕事をしているが、編集者Aはずっと昔からの付き合いだったので詳しく話を聞いてみることにした。

久しぶりに東京へ行き、ANAホテルのラウンジで会うといきなり一冊の本をカバンから取り出した。「これを読んでくれ。ブラックジャックについて思うところを書いてほしい。ブラックジャックカードカウンティングについても解説してもらえないか?オンラインギャンブルを含めて」。その本は大王製紙元会長井川氏の「溶ける 井川意高の懺悔録」だった。

この事件について知らない人のためにざっくりというと、創業三代目の大王製紙社長の長男として、幼少時代は1200坪の屋敷で過ごし、東大法学部に現役合格して27歳で赤字子会社を立て直し、42歳で本社社長就任したというアマゾンの書評の通りの素晴らしい経営者であった井川氏が、マカオのカジノで総額100億円を溶かしただけでなく、それを会社の金を横領して支払ったという事件である。

井川元会長はあらゆるカジノのゲームを楽しんだらしい。ブラックジャックカードカウンティングの話も出てくる。ブラックジャックカードカウンティングというのは出てきたカードをみてこれからどんなカードがでるのかを予想する高等技術だ。

オンラインギャンブルと絡めるということで、家に戻って初めてネットカジノを使って見た。僕は出不精で用もないのに外出するのが大嫌いで、カジノに遊びに行く気はさらさらない人間なのでもちろんカジノにも縁遠かった。ネットカジノもあまり興味がなかったが、まぁ仕事なので取材はしないといけない。

vera&jonhというカジノで遊んでみることにした。そこで気がついたら2時間経過していた。スロットマシンにおきにいりができたのと、ブラックジャックのカード台でチャットで話しながらプレイしていたら本当に面白かったからだ。

僕は、次世代の井川元会長はオンラインギャンブルからでるだろう、という記事を書くことに決めて、ブラックジャックの台に戻った。